ユーロの歴史

まずは、ユーロ導入までの歴史を簡単にご紹介しましょう。

いくつもの国が集まったヨーロッパは、長い歴史の中で様々な戦争が行われてきた地域でもあります。
戦争により巻き起こった悲劇の数々を踏まえ、これを繰り返さないためには、国境を越えた結束が必要ではないかという考え方が生まれてきました。

1952年、フランス・ドイツ・イタリア・ベルギー・ルクセンブルク・オランダの6ヵ国で『ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)』が設立されました。
当時のヨーロッパ産業にとって必要不可欠であった石炭や鉄鋼に関し生産や労働条件を共同で管理したり、関税を撤廃したりが目的の機関です。

ECSCを母体として、1958年には加盟地域の経済発展などを目的とする『EEC(欧州経済共同体)』および、原子力産業の管理などを目的とする『Euratom(欧州原子力共同体)』を設立。
1967年にはこれらを統括する『EC(欧州諸共同体)』が生まれました。
ECの加盟国は設立後に増え、1986年の時点ではイギリス・デンマーク・アイルランド・スペイン・ポルトガル・ギリシャを加えた12ヵ国となっています。
そして1993年に、後にユーロを導入することとなる『EU(欧州連合)』が発足することとなったのです。

 

ここまでの流れと並行して、経済や通貨に関する様々な議論も進められてきました。

第一次世界大戦まではヨーロッパが世界経済の中心でした。
しかし時代の流れとともに、世界の経済はアメリカを中心する動きへと変化し、ヨーロッパの経済力は相対的に低下していきます。
要因の1つが、ヨーロッパでは国ごとに様々な体制が異なることとも言われます。
そのためヨーロッパ内では国境を越えて経済活動が行えるようにするのがよいだろう、との動きも強まっていきました。

そして1999年、銀行間の取引など仮想通貨での取引を対象として、ユーロが導入されました。
この時導入を決めたのは、ドイツ・フランス・イタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク・オーストリア・アイルランド・スペイン・ポルトガル・フィンランドの11ヵ国。
この後は導入国がユーロ建て(ユーロを使って取引する形)で新しく国債を発行したり、導入国が増えたり、ユーロ紙幣やユーロ硬貨といった現金の発行及び導入を始めたりなど、
ユーロは徐々に通貨として広まっていく形となっていきます。